午夜北平

著者 : 〔英〕保罗・法兰奇,兰莹/译
社会科学文献出版社
発売日 : 2019-03-01
1937年に北平(北京)で起きた殺人事件。20歳になる元英国領事の娘が惨殺体で発見され、前半は中国とイギリスの警察が、後半は被害者の父親が犯人を追う。しかし、事件の起こった「悪土」という場所、中・英当局、そしてやがて起きる日中戦争がその行く手をはばむ。

ほとんど埋もれていた実際に起こった殺人事件を、膨大な調査をして小説の形にした作品である。

北京空港の搭乗口前の書店で、何気なく買った本。ものすごく面白かった。事件の怪奇さ、登場人物、国際情勢、時代、場所。何もかもがからまりあっている。

事件の起こった場所は今の崇文門近く。知っている場所なので、あのあたりかな…などと思い浮かべながら読んで、それも楽しかった。

あと、翻訳がいい。日本語版「真夜中の北京」は翻訳がよくないという評判があるけど(そもそも北京じゃなくて北平だよ)、中国語は綿密に調査されているし、いい文章だと思う。

2冊目にスピンオフとでも言うべきエピソード集がついてるんだけど、こっちは本編ほどおもしろくはなかった。

なかなかIMEが決まりません

ATOKをやめてGoogle IMEに移行したところ、Wordのタブをいじるとフリーズしてしまうという不具合が出て、がっくりきていたのですが、さらにもう1つ不具合が出ました。ときどき、打っている文字に変換候補のポップアップがかぶさるのです。

どういうときにこうなるかは決まっていなくて、1つのアプリを使っていても出るときと出ないときがあります。これは致命的。予測候補を表示させなければいいんですが、タブをいじるとフリーズっていう問題は残ります。

そんなこんなしているうちに、ATOKがバージョンアップしました。

もしかしたら、単文節変換の問題、直ってるかも…と思ってトライアルをダウンロードしてみたところ、なかなかよいような気がします。前ほど単文節変換でいらっとすることがないです。

でもpinconvを使うとバックスペースキーで半角空白が残るというのは相変わらず。それから、中国語入力(谷歌拼音输入法)と日本語入力との切り替えをwindow+spaceでやっているのですが(なぜこう割り当てたのか、もう覚えていない)、日本語→中国語→日本語に戻ってくると、かな入力になってしまうので、いちいちローマ字入力に直さなきゃなりません。

そんなわけで、どちらもちょっとしたところが使いにくい。今のところは新しいATOKのほうがましなような気がしますが、お金がかかるので、トライアルの期限いっぱいまで使って考えます。

TRADOS講習を受けてきました

長年翻訳をやっていてTRADOSはもちろん知っていたのですが、昔の「高い!」というイメージもあるし、TRADOSを使うような大型案件もないし、というのでずっと手を出さないできました。

でもここ2年ほど、大型案件ではないけど、同じ分野の案件が続けて出るようになり、ああ、この表現、前見たなあということが続くようになりました。

さすがに単語はリストを作って管理しているのですが、リストに入れ忘れたりして見つからないこともあったり、そもそもエクセル立ち上げて検索してというのがめんどうだったり。これでも昔は便利だと思っていましたが、人間ってどんどん無精になりますね。

それでTRADOS導入を考え始めたんですが、決定的だったのが、昔からの中国語仲間のこと。おうちの都合で仕事をやめて翻訳者デビューしたのですが、まず真っ先にTRADOSを買ったというのです。「使えるものは使えばいいでしょ」と。

そうか、今翻訳を始めようという人は、そういう考え方なのね。私、すっかり化石です…。対抗意識ではなくて、使えるものは使おうというさっぱりした考えに、目からうろこでした。

値段が以前よりだいぶ下がっているし、TRADOSを導入できるくらいの稼ぎはあるので、検討してみることにして、とりあえず1度講習を受けて、使えそうかどうか、必要かどうかを見極めることに。しばらく忙しくてなかなか日程がとれなかったのですが、やっとすきまの時間がとれて先日、講習会に参加しました。

講習では日英の校閲者とフランス語の翻訳者と私、バラエティに富んでいました。みなさんプロなので、飲み込みも早いし、的確な質問をして、きびきびした雰囲気で、楽しかったです。講習もきちんと手順を踏み、ほとんどの時間、実際にTRADOSを使って進んだので、とてもよくわかりました。最終的な感触は「これは使えそうだな」。

TRADOSのHPから1か月のトライアルバージョンをダウンロードできるので、さっそく使ってみています。これまでpinconvでは上下に原文と訳文を見ていたので、TRADOSの左右で見るというのが慣れません。人間ってこういう小さいところにひっかかるんですね。でも機能は、これがやれたらいいなと思っていたことは全部できるので、あとは慣れれば大丈夫そうです。

今のところは買うつもりでいますが、とりあえず1か月使ってみます。

国会図書館に行きました

実務翻訳がメインなので、いつもは技術関係やビジネス関係ばかり訳していますが、たまに学術書や学術論文の翻訳を手がけることがあります。そういうものは引用に気を使います。

先日もある学術的な文章を訳していて、変わった表現にぶつかりました。変わってるというのは、それまでの文体とちょっと違う気がしたということです。

意味はわかったので最初はそのまま訳したのですが、「おもしろい表現だなあ」とひっかかったので、百度で検索にかけたところ、なんと毛沢東の著作にある表現だったのです!!

こうなると、必ず原文にあたらなければなりません。毛沢東の著作なら、すでに日本語訳が出ている可能性も高い。最終的にどういう訳にするかは別にして、訳書があるか探し、あればそれにもあたる必要があります。

さすがに毛沢東の著作なので、原文は百度ですぐに見つかりました。これを訳すわけではないので、どんな内容の本で、どんなふうに使われているかわかれば、まあいいです。

次に書名を手がかりに、日本語訳がないかを探します。こういうとき漢字はありがたい。日本語訳の書名が中国語の書名とほとんど同じであることが多いからです。アルファベット言語はそうはいかないかもしれません。

Amazonでは見つからなかったので、国会図書館のサイトで検索したら、ありました。やっぱり訳書が出ていました。かなり古い本だったのでAmazonにはなかったわけです。先にこっちを探せばよかった。

ということで、国会図書館にでかけて行きました。その本はすでにデジタル化されていたので、館内のPCでデジタル版を見て該当箇所を探し、プリントを申請して、もらってきました。わずか15分。無事に探索終了です。

たった数文字にこれだけの手間をかけなきゃいけないのは、大変と言えば大変ですが、検索してこんなにあっさり見つかったということは、知っている人は知っている表現だということです。私が不勉強で知らなかっただけ。和歌の本歌取りみたいなもので、著者は「この表現、わかるよね」と思いながら使っているわけですから、「はい、わかります」と訳さなければなりません。

手間ひまかけるのが大変というよりも、あのとき「ん?」とひっかかって検索かけてみたのがすごいぞ、自分! とても達成感のある探索でした。

神去なあなあ日常

出版からだいぶたったけど、やっと読めた。
私はお仕事小説が好きなので、前作の「なあなあ日常」を楽しく読んだ。今作も楽しかったけど、神去村の人々のことがメインで、お仕事については期待したほどではなかったかな。
今作で印象に残ったのは20年前のことについて話すヨキ。山は、生きている人とあちらの世界の境界にある、というのが皮膚からわかってくるようなエピソードだった。ある意味で、この部分だけで十分お仕事小説になっていると言えるかもしれない。

北京へ行ってきました

遅ればせながら、年末に行った北京旅行について。

一昨年、去年は本当に忙しく、「やらなければならないこと」を期日どおりに間違いなくやることだけで終わってしまいました。自分の中で、仕事、趣味、義理、やりたいこと、やらなければならないこと…などに優先順位をつけているので、断れるものは断ればいいのですが、断れないこと、やらなければならないことだけで過ぎていった感じです。

そんなこんなでもう本当に疲れ果て、とにかく現実から逃げよう…という北京旅行。それでもパソコンは持っていき、どうしてもという仕事を途中でやったのですが。

今回はあまりうろうろせず、北京の街なかをのんびり散歩したり、北京話に耳を傾けたり、ホテルの部屋でお茶を飲んだりして過ごしました。旅行といっても初めての場所に行くと、観光や買い物に追われてしまいます。北京なら、今さら観光でもないよね、とのんびりできそうだったので選んだというわけ。

 

前門のスタバ。前門は香港資本で再開発したという話を聞きました。老北京のムードを残した再開発で、すでに観光スポット、テーマパークという感じでした。時代ですね。

 

うふふ。確かに。凍るね。


 

今回食べたもので一番おいしかった萝卜皮。永遠に食べていられると思います。


 

結論:人には休みが必要。

本当に何もせず、ボーッとする時間なんていつ以来だったかな。少し義理を欠きながら、無理して行った旅行でしたが、楽しかったです。そして少し無理すればちゃんとこういう時間が取れるということもわかりました。これからは年に1度はこういう旅行をしたいな。

新年早々ショックです

あけましておめでとうございます。

実は、去年1年のバタバタでついに糸が切れ、年末に心の洗濯をしに、北京旅行したのですが(北京旅行については、また後日)、帰ってきたらその反動でさらにバタバタのまま新年に突入しました。要するに、年末年始は仕事です。

28日まで会議、元日は近所へ初詣、2日は七福神巡り(今年は武蔵新田の多摩川七福神)ですが、その合間を縫ってずっと翻訳しています。お仕事ご依頼ありがとうございます。

ところで今回、何段階も字下げをしなければならない文書が1つあったのですが、その過程で大きな壁にぶち当たってしまいました。

先日ATOKと別れてGoogle日本語入力に切り替えたのですが、Google日本語入力でWordを使っているという条件で、インデントを設定するとWordがフリーズしてしまうのです!

最初は何のトラブルなのかわからなかったのですが、あまりに頻発するのでネットで調べたところ、多くの人が同じ現象に悩まされていました。Microsoftのコミュニティを見るとトリガがインデントでない人もいるようですが、いずれにしてもGoogle日本語入力+Wordで突然何もできなくなるという点は共通しています。

Wordは客先の指定なので、変えることはできません。いちいちWordを再起動するか、Google日本語入力をあきらめてMicrosoft IMEを使うしかないのでしょうか。今のところは入力をすべてすませた上で、まとめてインデントを動かすことにしていますが、つい忘れて入力しながらインデントを動かしてしまいます。そしてフリーズ泣。

日本語IMEは仕事の上ではキモのキモです。ほかに方法がないか、ちょっと研究してみようと思います。