東京行き

ただいま~ 東京へHSKを受けに行って、今帰ってきた。ひどかった…訴えていい?

HSKの試験って試験時間を全部合わせると155分で、間に休憩10分となっているので、10時から始まって12時45分、遅くとも1時すぎには終わるだろうと思い、4時20分の飛行機を予約していた。

ところが、最後の口試は会場の都合で2組に分けて入れ替えてやるという。えっ、そんな大事なこと、なんで事前に知らせてくれないの。しかも、遠隔地からの参加だというのに私は2組目になっている。ふつうは先にやらせてくれるもんじゃないの?

スタッフは、1組は30分あれば終わるというので、2組目が終わるのは1時半くらいか。

ところが、筆記の会場から口試会場への移動、それから機器の説明、30分ではとても終わるものではなかった。結局、2組目の試験が終わったのはなんと、2時半!

会場となった大学のスクールバスももう終わっている。スクールバスの出るところにいたスタッフ(大学の人か? HSKの試験監督をやる中国人ではなく、日本人だった)がとっさの判断で、校内バスの運転手に事情を話し、HSK受験者を駅まで送るよう手配してくれた。

その後、運よくうまく空港行きに乗り継げて、3時54分に羽田に到着、なんとか間に合った。一緒に受けた学習会のEちゃんもなんと同じ飛行機で、横浜駅のホームで一緒になり、2人でダッシュ。よかったね、お互い、間に合って。

結局、その間、お昼ご飯を食べる時間もなし。搭乗の前に売店で買ったサンドイッチを飛行機の中で食べた。

高等の東京会場は今回初めてなので、予測できないことも多かったんだと思うけど、せめて口試を2組に分けることと、どちらの組になるかは当日にならないとわからないと書いてあれば、もうちょっと余裕をもって飛行機をとったと思う。もし今日、飛行機に間に合わなかったら、弁償してくれていたのか?

と、今日はさんざんだったんだけど、昨日は昼の飛行機で東京に行き、またまたミニシアターで映画を見た。『モンゴリアン・ピンポン』。

もう、全編、草原。草フェチと地平線オタクにはたまらない作品と言えよう(冗談)。

以下、ストーリーとは関係ないけど、ちょっとネタバレなので、見ようと思っている人は読まないでください。

私は女きょうだいなので、小さい男の子がどういうふうに育つのか、実際に見たことがない。だから、妹に男の子が生まれてから、珍しくてしょうがない。

女の子は未知のモノに出会うと、わーとかきゃーとか、これ何?とか、さわったり、逃げたり、知らん顔したりする。少なくとも、妹の上の子はそうだ。そういう反応は自分にも思い当たることがあるので、ぜんぜん珍しくないのだが、弟のほうは、未知のモノに出会うと、黙って、見ているんである。しかも、かなり長い間。そしてしばらくするとだーっと駆けだしていく。何を見て、何を考えているのか、まったくわからない。

もちろん男の子だから、いたずらしたり危ないことをしたりするんだけど、そういうところを見て、私は「男の子って、静かに成長するものなんだなあ」と思っていた。

なんで、こんな全然関係ない話をしたかというと、『モンゴリアン・ピンポン』に出てくる男の子たちは、みんなこういうふうなのだ。たいていはしょうもないいたずらとか、けんかとかをして、お母さんにばんばんおしりをぶたれて、という子たちが、時々何かを前に黙って、じっと、いつまでも見ている。私にとっては「男の子」の表情だ。

この映画がすごいなあと思ったのは、そういうとき、男の子たちが何を見て、何を感じているのか、映像で理解させるところだ。例えば、ビリグが座って草原にかかる虹をじっと見ているシーン。ただ、それだけなのに、後ろ姿のビリグが虹を見て、その美しさを感じていることがわかる。

この映画には音楽や効果音が入らない。監督は映像に自信があるのだろう。そして、それが成功していると思う。

いい作品です。なんだか「太い」映画だと思いました。

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コメント

  1. Shira より:

    うん、そりゃひどい。何も考えていないな。
    世の中に恐ろしいものはいろいろとあるが、想像力の欠如というのは最も恐ろしいもののひとつ。

    あらま。今日は大草原ならぬ樹海を見てきました。東京から高速道路ですぐのところにあれだけの緑の海があるとは...。

  2. cowley より:

    Shiraさん、賛同してくれますか…
    私はわりと何でも「しょうがないじゃん」ですませる方だと思いますが、ちょっとひどいと思いました。中国式で何でも通用すると思ってるわけじゃないと思いますけど(泣)。
    樹海というと私は「自殺」「殺人」ですね~ 近いところでは、TVドラマの「わるいやつら」で主人公が殺されかけたところ。そんな危ないところには行かなかったんですね?

  3. えびよめ より:

    うひょー、天下?!のHSKが恐ろしいことをするもんですね~。
    遠隔地からの受験者を想定してなかったのか?!
    そもそも様々な状況を想定ということさえ、
    行われていなかったのか?!
    それで飛行機乗り遅れてたら、事務局に直談判の上、
    ごねまくりのとこですね。笑

  4. cowley より:

    乗り遅れてたら直談判です。中国だからこういうことになったわけで、中国ならば直談判でごねれば道は開けるということです。て、ほんと?

  5. Shira より:

    樹海というと皆さん同じような反応だ...。

    一面の緑の海を見下ろすとちょっと感動です。空の青、木々の緑、湖の青、山の白(雪でまばゆい)。

  6. cowley より:

    「死ぬための場所」っていうのも神秘的でいいなあ、なんて思ったりするんですが、地元の人は迷惑してるんでしょうね。よく考えてみると実際の樹海に行ったことってないんです。知らないものに対するイメージってステレオタイプになってしまうんですね。
    樹海を上から見下ろすことができるんですか? というと、山の上からですか?

  7. くろぴょん より:

    はじめまして、黒ぴょんと申します。無謀にも5/20のHSKを受験した者です。序号は00050058で、階段側の教室でした。帰りのバスももしかしたら同じだったのではないかと思い、思わずコメントを入れさせて頂きました。3月に中研の準一級に合格したのをバネに思い切って受験したものの、準備の段階から、北京語言大学出版社の考試指南等を片っ端からやっていくうちに、例文の古色蒼然たる政治色の濃さに嫌気がさしてしまい、硬着頭皮でやっておりました。通っていた中国語教室の先生は、5年前に北京の中央民族大学でHSKの補導をされていた方で、教え子が11級の成績を取ったことが自慢の先生です。口試の補講をマンツーマンで受けたのですが、この先生の前では妙に緊張してしまう私は、結結巴巴になってしまい、落ち込むことしきり。なんだか、中国国家教育部の大きな壁にぶち当たって玉砕したような、そんな気分でいます。かの先生からは、「あなたは、ガイドや通訳よりも翻訳をやってみたら」といわれ、また落ち込んでしまいそうになりつつ、9月のガイド試験の準備を、再び独学にてやっております。準一級は先生に何も言わずに自分で受けたのですが、合格を伝えたら、なぜHSKを受けないのか逆に問われて、返答に困ってしまったいきさつがあります。新宿で中国人旅行者の小グループをガイドしながら、日本の美しさを伝えたいなどどいうささやかな願いも、風前の灯火になりつつ、こちらのサイトにおじゃまさせて頂けたらと思っています。初めてなのに、長々とすみません。よろしくお願いします。

  8. cowley より:

    くろぴょんさん、初めまして!
    HSKは確かに「中国中国」してますね。以前見た参考書に、作文や口試は「健康的な意見を書け」というアドバイスがありましたっけ…。
    私も中検やHSKなどを受ける場合は独学。過去問や参考書をやるくらいで、特別な準備をしたり指導を受けたりはしません。お金ないっていうのもありますが、こういう試験はあくまでも力を見るためだけのもので、最終目標ではないし、総合的に力がつけば受かるはずだと思うからです。
    でもガイド試験は合格しなければ仕事ができませんから、質が違いますよね。ガイドを目標にされてるのでしたら、HSKのことなんか気にせずに、ガイド試験がんばるべきだと思いますよ。「風前の灯火」なんて言っちゃダメです!
    よかったらまた遊びに来てください。お待ちしてます。

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