怒る人

本来ならば今日、スピーチコンテストがあるはずだった。でも都合により来週の月曜に延期になり、今日は通常どおりの授業だった。私の班では昨日の授業でそれを聞いていたのだが、ある年配の留学生の方と会ったら、「何も連絡がないから今日は授業がないと思っていたのに!」と怒っている。授業があるならあると言ってくれれば出るのに、なんていいかげんなんだ!ということらしい。

私は「連絡もれですか。まあよくありますよねえ」と言ったら「よくあるじゃすまない」と言ってまだ怒っている。私がさらに「中国ってこうですから。私ももう慣れました」と言ったら、その「慣れました」というのが火に油だったらしく、「そんなことでいいのか!」といきり立っている。私は出かけるところで、たまたまそこでタクシーが来たので乗ってしまったのだが、その人は引き続き怒りたい様子だった。

一緒にタクシーに乗った連れの女の子が「おかしいなあ、昨日、先生がクラスを1つ1つまわってコンテストが延期になって今日は通常授業って言ってたのに」と言う。「失礼だけど、それが聞き取れなかったんじゃないかなあ」その人は中国学習歴0で来て、まだ滞在2ヵ月なので、それはありうる話である。

中国語力もさることながら、中国ではこういう場合、日本のように1人1人なめるように連絡をするというような国ではないということを受け入れなきゃ苦しいんじゃないだろうか。日本でのものさしが世界中どこでも通用するという考えが自分を一番苦しめるんだということに気づくと、中国も決して暮らしにくくはないのに。

その人は2年の予定で来たと言っていた。2年…もつのかしら。

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