おもしろかった。
中国を見る視点――ナショナリズム、民族政策、領土問題、日中関係……そういうものがすべて有機的につながっていることがよくわかった。
著者自身もあとがきで書いているように、改革開放以降の部分はやや強引。でも、清末から中華民国にかけての前半部分がていねいに書かれているので、なぜ今そうなっているのか、説得力がある。
いくつか気になったところはあったが、「滅満興漢」でデビューした孫文が、「五族共和」だの「大中華」だの言い出したのには版図の問題が関わっていたことがわかり、新しい視点が得られたようで非常に満足。
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