中国の知人に頼まれて中日訳をときどきするのですが、その知人がものすごく約物にうるさい。カッコなら、日本語の「」と『』はどう使い分けるのか、中国語の《》とはどう対応するのかなどをいちいち聞いてきます。
おかげで私もその都度、共同通信の『記者ハンドブック』や『日本語表記ルールブック』を確認し、最近はつられてかなり敏感になってきました。
ところで、私は日中訳のチェックの仕事も承けていて、簡体字(中国大陸)、繁体字(台湾)の両方やっているんですが、訳文の中に「」が使われていることがたまにあるのです。
私は大陸中国語を勉強したので、「」を使ってはいけないとたたきこまれています。「」があると、これは翻訳者が日本語原稿に上書きして、そのまま残しているのだろうと思いながら修正を入れています。
でも、台湾はどうなんだろう。台湾のサイトでは「」を使っているのをよく見るので、台湾は使うのかな~などと漠然と思っていたのですが、なんだか気になって調べたら、《重訂標點符號手冊》修訂版というサイトがありました!
これによると、「」は引號として使うことができます。なんとなく感覚で使えるのかと思ってたけど、ちゃんと根拠があったんですね。うわ~なんでもっと早く調べなかったんだろう。自分をひっぱたきたいくらいです。
中国のものは表記の手引書を買って持っていますが、サイトでも見ることができます。こっちの方が本をいちいち出すより便利かな。
GB/T 15834―2011 标点符号用法 电子版
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