ヘンな電話がかかってきた。
「もしもし」(私。中国語で)
「○※▲§◇@■♂」(何を言ってるのかまったくわからない)
「もしもし?」(中国語)
「※〒▲★♀≠◎¥∞デス」(日本語のつもりなのか?)
「どこにかけてるんですか」(中国語)
「▽&∞%■¥ニホン☆@♭Å」(日本語らしい)
「あああー?」(切れかかる)
「我是日本人。¶▼♀#△↓」(中国語部分だけはっきりききとれる)
「日本人ーー?」(中国語)
「ハイ。我是日本人」(中国語。はっきりききとれる)
「どこにかけてるんですかぁー?」(中国語。完全に頭にきている)
「………」(無言)
ここで電話をたたき切った。
誰がどう考えても日本人のはずがない。日本語(?)部分でわかったのは1つか2つの単語だけだ。
くっそー、「私は日本人なんだ、うそつくな」と言ってやればよかったといったんは思ってムカムカしていたのだが、ふと韓国人同学の話を思い出した。全然面識のない中国人学生からいきなり電話があって「韓国語を勉強しているので、話し相手になってくれ」とか言うらしい。
寮の各部屋の電話は外から直通でかけられる。電話番号は続いていてあまり変わらないのだろう。中国人学生が留学生の寮の電話番号が1つわかると、その近くの番号をかたっぱしからダイヤルして会話の練習相手を探すらしいのだ。
勉強熱心なのは結構だけど、こっちの都合も考えず、こういう電話のかけ方はやりすぎだと同学は怒っていたが、もしかしたら私のところにかかってきたのもそれに類するものかもしれない。
留学生なら「我是日本人」くらいの中国語はどんなレベルでもわかるので、それに反応して日本語をしゃべったりしたら、その電話番号にまたかけてくるのではないだろうか。
もしそうだとしたら、ひとことも日本語を話さなくて正解だったかもしれない。もう二度とかかってこないだろう。これからも相手を確かめるまでは極力不機嫌に中国語で応対することにしよう。
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