長い間、日本語IMEはATOKを使ってきました。使い始めの頃は無料で提供されるIMEにいいのがなく、確実に正しい日本語に変換され、辞書もひけるATOKは翻訳する際に「一択」といっていいほど使い勝手がよかったのです。
最近取り入れられたサブスクリプションではなく、いわゆる「買い切り」を使っていたのですが、今年パソコンを買い替えてソフトウェアも少し新しくする必要が出たので、ついでにATOKも見直そうと思いました。
サブスクリプションを前提に、1か月の試用版を使ってみたのですが、案に相違して、使いにくい! ものすごく!!
私は入力のときに単文節変換をしています。
わたしはにゅうりょくのときにたんぶんせつへんかんをしています。/
というふうに全部打ってから変換するのではなく、
わたしは/にゅうりょくのときに/たんぶんせつ/へんかんを/しています。/
と文節ごとに変換していく方式です。これは大昔、ワープロ専用機を使っていた頃からの癖なので、もう直りません。変換(スペースキー)を押す回数が多くなるとか言われますが、1つ1つ変換を確認しながら進めていけるし、この方が間違いが少ないと思っています。
ところが新しいATOKは、この単文節変換にとてもとても弱いのです。
たとえば、
……経済が非常に好調である。好調の原因は……
なんて打ちたいとします。1つ目の「好調」で変換を確定すれば、2つめの「好調」は1回で変換されるはず。学習機能があるから。でも、されません。2つ目で1回変換すると「校長の」なんかになるのです。
「あっ」と思ってバックスペースで消していって、もう1度「こうちょうの」と打って、1回では「校長の」になると思うから2回変換すると、今度は1回で「好調の」に変換され、結局2回めの変換「校長の」が確定されてしまう…のです。
よく使う同音異義語は、ことごとくこの有様。これは本当に参りました。何か設定があるはずだと思って、いじってみるのですが、変わりません。あれこれ調べていると、まったく同じことを書いてあるブログを見つけました。困ってるのは私だけじゃなかったようです。
実はATOKを使っていてもう1つ問題がありました。
私はkarakで提供してくださっているpinconvを使っています。もうだいぶ長くアップデートされていませんが、基本はテキストエディタなのでさほど困ることはなく、今でも使い続けています。
ところが、pinconvで新しいATOKを使うと、バックスペースを押したときに半角の空白が残るのです。ですから、1文字消すのに2回バックスペースを押して、その半角の空白を消さなければなりません。でも2文字目からは半角空白は残りません。
これも理由がわからない。ほかのIMEでは出ない状況なので、ATOK独自の問題か、pinconvとATOKの相性なのだと思います。
結局、こうした理由でATOKを使うのをやめることにしました。変換キーとかバックスペースとか、キー1つを何回押すかだけのようですが、毎日大量に文字を打つ商売なので、すごく大きな問題です。
今はGoogle日本語入力を使っています。以前に比べて変換が正確だし、単文節変換でもストレスがありません。変換候補の提示も見やすいし、満足しています。
あと、ATOKにサブスクリプションのお金を払わずにすんだのもよかったかな。
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