中国語教室の先生が先日中国に行った際、現地の会話を録音してきてくれた。それを使って聞き取り練習。北京の小学生との会話。子どもは小1から寄宿舎生活をしている。

インタビュアー:·你上学就在宿舍住,开始的时候感到寂寞吗?
子ども:感。

この会話を聞いてびっくり、「答えって“感”だけでいいんだ!」

確かに考えてみたら“到~”以下は補語なので、“感到”ときたら“感到寂寞”まで言わないとおかしい。でもそこまでわざわざ言うのもふつうの会話としてはしつこい。短く1文字で答えようとしても“”や“是”もとんちんかん。結局“感”しかないんである。

改めて辞書を引くと、「感:感じる」。あたりまえであった。でもこれを単独で使っていいとは思っていなかった。“感到~”だとか“深感~”だとか“略有所感”だとかを一所懸命覚えて、“感”が使えないとは。

とてもショックだ。小学生とはいえ、ネイティブはネイティブである。

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コメント

  1. cowley より:

    あれれ、どうしたんでしょう。QianChongさんに今さら解説などいらん!ということなのでしょうか。…しかも私の作った解説だし。

  2. sang shan より:

    お久しぶりです。最近、いかがお過ごしですか?(…って、ブログは全て読ませて頂いており、近況を語っていないのは自分のほうですね^^;)。今回の「感」、確かに目からウロコです。そ、それだけでいいのか…と、腰が抜けそうになりました。もう一つ、中国語の正しい?「ハイ」「イイエ」は、やはり相手が使った言葉の肯定形・否定形ですよね。もしくは、ワンフレーズそのまま返すとか。「你是中国人吗?」「我是中国人」。同じ質問を中国の方にして「反応」を見ることがあるのですが、「是」や「対」だけで終わることは、極めて稀なように思います。日本人でフルフレーズで返すと、通常しつこく感じたり、ときには(それぐらいのことをナゼに聞く?)というニュアンスが入ったりするのと、全く逆の現象です。中国語では、長く返したほうが誠実かつ丁寧に答えていることになるのかしら?と、思ったり。

  3. cowley より:

    sang shanさん
    ごぶさたです! 忙しいですか? 私は相変わらずです。ってブログ読めばわかりますね。
    フルフレーズで返すと、客観的に描写してる感じがします。「你是中国人吗?」という質問はたぶんお互いよく知っている同士ではしませんよね。初めて会った人に、自分という人間を客観的に紹介する雰囲気がするんです。
    それに対してこの会話を「感到寂寞」と言っちゃうと、なんだか作文みたいな感じがします。客観的ではなく、自分自身の主観、感情として「感」と1文字になるのかなと思います。
    私の「感じ」なんですけどね。

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