国会図書館に行きました

実務翻訳がメインなので、いつもは技術関係やビジネス関係ばかり訳していますが、たまに学術書や学術論文の翻訳を手がけることがあります。そういうものは引用に気を使います。

先日もある学術的な文章を訳していて、変わった表現にぶつかりました。変わってるというのは、それまでの文体とちょっと違う気がしたということです。

意味はわかったので最初はそのまま訳したのですが、「おもしろい表現だなあ」とひっかかったので、百度で検索にかけたところ、なんと毛沢東の著作にある表現だったのです!!

こうなると、必ず原文にあたらなければなりません。毛沢東の著作なら、すでに日本語訳が出ている可能性も高い。最終的にどういう訳にするかは別にして、訳書があるか探し、あればそれにもあたる必要があります。

さすがに毛沢東の著作なので、原文は百度ですぐに見つかりました。これを訳すわけではないので、どんな内容の本で、どんなふうに使われているかわかれば、まあいいです。

次に書名を手がかりに、日本語訳がないかを探します。こういうとき漢字はありがたい。日本語訳の書名が中国語の書名とほとんど同じであることが多いからです。アルファベット言語はそうはいかないかもしれません。

Amazonでは見つからなかったので、国会図書館のサイトで検索したら、ありました。やっぱり訳書が出ていました。かなり古い本だったのでAmazonにはなかったわけです。先にこっちを探せばよかった。

ということで、国会図書館にでかけて行きました。その本はすでにデジタル化されていたので、館内のPCでデジタル版を見て該当箇所を探し、プリントを申請して、もらってきました。わずか15分。無事に探索終了です。

たった数文字にこれだけの手間をかけなきゃいけないのは、大変と言えば大変ですが、検索してこんなにあっさり見つかったということは、知っている人は知っている表現だということです。私が不勉強で知らなかっただけ。和歌の本歌取りみたいなもので、著者は「この表現、わかるよね」と思いながら使っているわけですから、「はい、わかります」と訳さなければなりません。

手間ひまかけるのが大変というよりも、あのとき「ん?」とひっかかって検索かけてみたのがすごいぞ、自分! とても達成感のある探索でした。

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2020