4年ほど前からTradosを使っています。すべての仕事で使っているわけではなく、同じ分野で同じような文、ひんぱんに専門用語が出てくる案件のみです。
翻訳メモリや用語検索などは本当に便利で、その点では導入してよかった。値段も高いとはいえ、それに見合う働きはしてくれるとは思います。
ただ1つ問題があるとすれば、Tradosは不具合が多すぎる。突然シャットダウンするというのはもう日常茶飯事と言っていいですし、そのほかには設定が勝手に変わるとか(たとえば、原文の%を訳文でもそのまま%で表示するように設定しているのに、「パーセント」に変わっていて、どんなに設定し直しても、再起動しても直らない。そしてある日突然直っている)、用語リストにアクセスできなくなるとか、何も起こらずに案件1つ終わることの方が少ないです。
以前、エージェントのCATツールセミナーで、Tradosが落ちるんだけどどう対策したらいいか質問したら「Tradosねえ、もうしょうがないですね」という回答でした。絶望的。
翻訳者さんのブログを見ても、Tradosの評判はよくないです。私が中国語だからそのせいもあるのかなと思っているのですが(分節分けが正確じゃないとか)、英語の翻訳者さんでもけっこう苦労しているようです。それを読んでいると、またふつふつと怒りが湧いて、精神衛生上よくない。この1年ほどは、もう別のツールを検討した方がいいなと思うようになりました。
エージェントからの指定でPhrase、MemoQ、Crowdinを使ったことがあり、その中ではPhraseを使うことが多くて使いやすいのですが、サブスクでちょっと値段が高いので現実的ではないですね。
このままがまんしてTradosを使うしかないのかなと思いながら、いろいろ探していたらOmegaTというツールが紹介されているのを見つけました。使っている翻訳者さんのブログではかなり評判がよく、しかもフリーソフト。だからなのか、UIがクラシックという意見もあったのですが、その方はそれでも使いやすいので使っていくうちに慣れたとのことで、たぶん私も気にならない性格だと思うので問題じゃないでしょう。
問題はこれまでTradosで構築した翻訳メモリをインポートして使えるかですが、TMXファイルにすればできそうです。まとまった時間がとれる時にぜひチャレンジしてみます。
Daniel EliashevskyiによるPixabayからの画像
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