リスニングというのは、耳でとらえた音(空気の振動)と自分の頭の中にある中国語を結びつける作業だと思います。
結びつけるスピードが遅れると聴き取りがついていけない、正しく結びつけられないと意味がわからない、そもそも知らない単語のように、自分の頭の中にその音に対応する中国語がなければさっぱり聴き取れないことになります。
リスニング練習は、この結びつきの回路というか神経というか⋯を太く強くしていくことだと考えています。勉強というよりはトレーニングなのかもしれません。
聴いてスクリプトを確認
これは誰でもやりますよね。音源とスクリプトがあればできるので、なんといっても手軽だし、ある意味王道です。
ただし、聞いてスクリプトを見てわかっただけでは、結びつきの回路がまたすぐ切れてしまうかもしれません。何度も結びつける作業をして、回路を強く太くしていく必要があります。
先生方が、わかる音源を何度も聴きなさいというのは、そういう意味だと思います。
ディクテーション
ある時期、徹底的にやりました。すごく力がついたと実感しています。
はっきり上達を自覚できたのは、就とか了とか、弱く発音される1文字の言葉に敏感になったなと感じた時です。
ディクテーションをしながら聴き取れない部分をなんとか聴き取ろうとしている時は、聴き取り回路を探したり、新しく作ったりしているのではないかと思います。しかもただ聴いているより、精密に音を判別しようとするので、聴き取りの精度が上がっていくのかなと思います。
あと、中国語は漢字の言語なので、書くことからは逃れられません。やっぱり手を動かして書くことは必要です。今は圧倒的に入力で済ませていて、なんでもない字が書けなくなっていますし。
書いていると、ディクテーションって、聴き取れた部分を書くというより、聴き取れない部分、聴き落としている部分を洗い出す作業という気がします。しかしそれを洗い出すだけにしては、効率が悪い。もう分かりきっている単語を何度も書くのなら、その時間をほかに充てたいと思っちゃいます。デメリットがあるとすれば、その点でしょうか。
シャドウイング
通訳訓練として一時期だいぶやりました。ただ、少なくともリスニングに関して言えば、力がついた実感がありませんでした。
シャドウイングって楽じゃないので、何度もチャレンジして、言い切れた時には、すごい達成感があります。でも慣れてくると、意味がわからない、聴き取れない文でも音だけオウム返しにシャドウイングできてしまうことがあります。いわゆるリスニング対策としてシャドウイングが効果的かどうかわかりません。
シャドウイングは英語学習ではかなり効果的と言われますが、それは英語が音の言語だからじゃないかと思います。中国語はやっぱり漢字を経由したいし、音からダイレクトに意味に結びつけるのはなかなか難しい。もう身体化されている単語やフレーズならそれができますが、なじみのない単語や言い回しを聴き取れるようにする練習としてはどうなのかな。
純粋に音の聴き分けを強化するなら効果があるかもしれませんが、私は中国語のリスニング力アップという意味でのシャドウイングは、たいへんな割には決定的な効果は感じられませんでした。
リピーティング
これは聴き終わってから再現する練習です。私はシャドウイングよりこっちが効果がある気がします。
文になると音だけで再現することはまずできません。聴いて意味を理解しないと、言えない。通訳に必要な短期記憶も鍛えられると思います。
デメリットがあるとすれば、負荷がすごく高いことです。何年も前、最初にチャレンジした時はすぐに挫折しましたが、昨年、NHKステップアップ中国語の通訳式トレーニングをやった時にできそうだと思い、それから続いています。
リスニング対策は継続しなきゃダメだと思うので、続けるきっかけがあるとか、自分に合った教材(レベルだけでなく、好みも)があるというのは重要ですね。
中検対策としてのリスニング
受験し続けていた18年間は、いろんな方法をやったりやめたりしましたが、この1年に限れば、やったのはリピーティングと、聴いてスクリプト確認です。
リピーティングはNHKに続いて、キクタンの例文をやりました。しばらく中検で休んでいましたが、再開しようと思っています。
聴いてスクリプト確認は、過去問の1級を使いました。毎年出版されている過去問の本をかなり買っていて、音源がたくさんあるので、通勤の時に聴いていました。
聴くのは週に1本。月曜、火曜はそのまま聴きます。2日聴いてみて、どうしてもわからないところを確定し、スクリプトを見ます。知らない単語があれば辞書を引き、複雑な文なら分析読解します。水曜からは聴き取れなかったところがちゃんとわかるかを気にしながら聴きます。
でも、1曲リピートで行きと帰りに聴くので、金曜にはもううんざり。嫌気がさして翌週は休んだりしていたので、実はあまりたくさんはこなしていません。


コメント