ちょっと心配…

市で撤去した放置自転車で一定時間たったものを、ボランティア団体を通して希望者に配布するという事業をやっているらしい。昨日は、中国人留学生を支援する会でその自転車配布をするってんで、お手伝いに行ってきた。

札幌はあまり坂がないし、アパートと大学とバイト先くらいだったら自転車さえあれば交通費はかからないだろう。買うといっても中国人留学生の初期投資としては結構な値段がするので、ものすごく有り難がられている活動だ。

放置自転車には1つ1つ管理番号がついている。いつ、どこで撤去されたのか、いつ、誰に配布したのかをちゃんを追えるようにだ。自転車をもらう人は、身分を明らかにし、管理番号と一緒に記録をとってもらっていくことになる。

約100台を配布したのだが、中には10分くらいして調子が悪いから換えてなんていう人もいる。まあ放置自転車だからそういうこともあるだろうし、受付時間内ならOK。ただし、元の管理番号を探してつけ直し、返してから、新しい自転車の管理番号を改めて登録するという手続きが必要だ。細かいが、当然。

数人の交換希望者のほとんどが問題なくすんだのだが、1人の女の子がどさくさにまぎれて元の自転車をそこらに起きっぱなしのまま新しいのに乗っていってしまった。あとからスタッフが記録と記憶をたどったところ、元の自転車は自分はいらないけど、友だちがもらいたいと言ってるから別によけといてくれ、返すわけじゃないと言っていたようだ(あくまでも、「ようだ」)。新しい自転車の管理番号も元の管理番号も探し出せてまあ、事なきを得た。

しかし、それをたどっている間のスタッフの話を総合してみると、どうも意思の疎通がちゃんとできていない感じだったらしい。私もちょっと話したが、中国語でも日本語でもとんちんかんなことを言っていた。日本語はあまり上手じゃないし、まだ日本に慣れてなかったり、知らない人の中で緊張してたりするとそういうこともあるので、気にしていなかったのだが、中国人留学生のボランティアの1人(日本語がかなり達者)が「ぼくも話しましたが、彼女はモンゴル族で、普通話がよくわかっていない」と言うではないか。

うううーむ。登録でトラブったことはあまり大きな問題じゃない。スタッフが根気よく最初から最後までついてやればよかったんだし、こっちも悪い。しかし、日本語も中国語普通話もほとんど通じない状態で日本に留学してきて大丈夫なんだろうか。

大学には入れているんだから、読み書きはまあできるのかもしれないけど、ちょっと心配である。

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2020

コメント

  1. えびよめ より:

    以前私が接した内蒙古出身者にも、似たような状況がありました。その子は日本語も普通話もわりと達者なように見えましたが、肝心の連絡事項になると、頓珍漢な思い込みをしていました。今思うと、どちらも彼女にとっては第二言語。勘違いもあるかと。生活の様子をみていると、とても人のよい日本人の支援者と、内蒙古出身者のコミュニティーの中で何とか生活している、といった感じでした。私も見ていて、「おっかない(危なっかしい)」とおもったものです。現金に対する価値観があまりにもなさ過ぎて、そうか、草原では現金なんかなくたって暮らせるんだよな、、、と感心したものです。

  2. sang shan より:

    こんにちは!!うーん、中国はやっぱり広いですね…。私が会った範囲内では、普通話が問題ない少数民族の子たちばかりでしたが、よく考えれば苦手な子がいるのもあり得る話ですよね。そのために実はHSKがあるわけだし…(と書いて、ふとcowleyさんの日記を思い出しました。不正行為?同然で試験に取りかかった子もいたというお話…)。

  3. cowley より:

    えびよめさん、こんにちは。
    このアバウトさ、大胆さは草原で培われたもの? とはいえ、ほんとに危なっかしいです。

  4. cowley より:

    sang shanさん、こんにちは。
    西安にもたくさん少数民族(西方面からの人々)はいたんですが、私が知る限り普通話に問題はなさそうでした。だから同じ中国人に「普通話、よくわかってない」と断定されてしまう子がいるというのにちょっと驚きでした。

タイトルとURLをコピーしました