ゆうべ、中国語の個人レッスンを終えての帰り、駅前の古本屋にふらっと入ったらまだ新しい『松本清張傑作短篇コレクション〈上〉 (文春文庫)』『松本清張傑作短篇コレクション〈中〉 (文春文庫)』『松本清張傑作短篇コレクション〈下〉 (文春文庫)』が3冊1,050円、やたっ!もらったレッスン料で即買い。1)一緒に宮部みゆき『模倣犯』5冊組2,100円も買った
留学前に中国長期滞在経験のある同学から「日本語の活字に飢えたとき用の文庫をもっていったほうがいいよ」とアドバイスを受け、候補としてこれが上がってたんだけど、1冊だけにはできないし、3冊全部だと荷物になるので、結局もっていくのは『全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)』になってしまった。2)この本もものすごくオススメ。西安で5回くらい読んだ。元とりました
日本に帰ると今度は文庫なんていつでも買えるし、あせって買うことないような気がして、それに最近文庫も決して安くないし、結局まだ買っていなかったんだけど、ゴールデンウィーク前に手に入るって、何かの思し召しかしら。
ということで、今日は祝ゴールデンウィーク清張デー第1日。とにかく家から1歩も出ず、ひたすらひたすら本を読むんである。
ほんとなら、おにぎりやらサンドイッチやら用意し、ポットにお湯をいっぱいにして、ティーバッグやらインスタントコーヒーやら、全部かたわらにおいて読みたいところなんだけど、さすがにそれではお尻が腐るので、自重。せめてごはんやお茶は立って台所にいって用意しよう。
清張作品では犯罪者は必ず何らかの形で破綻していくんだけど、決して単純な勧善懲悪ではなく、偶然に見えるような小さなほころびとか、自分自身の中のズレとかがきっかけだったり、破綻を破綻だと判断する基準も結局自分自身の中にあったりして、社会のルールで犯罪とされているから犯罪者なだけであって、社会的には犯罪とはされない犯罪とか破綻というのは誰にもあるということが読むうちにじわじわじわと忍び寄ってきて、なんとなくうすら寒く、それは札幌がまだ寒いからという理由だけではなく、毛布を引っ張り出してきてくるまって読んでいるわけです。
ううう、幸せ。
Copyright secured by Digiprove © 2020
コメント
「全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路」読み始めました。。
これは...。
まあ、読んでみればとしかいいようがありませんね。
テレビ番組制作という激務にありながらこれだけ突き進んでしまう著者の姿勢にはただ感心するのみ。出版済みの文献に当たることが発見につながることを如実に示していますね。
なんともこれは、っていう本ですよね。
読んでいて「楽しそうだなあ~」てうらやましくなってしまいます。勉強するって本来楽しいことなんですよね。