パリ左岸のピアノ工房

パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)
パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス) (日本語)
T.E. カーハート (著), Thad E. Carhart (原著), 村松 潔 (翻訳)


久しぶりに翻訳を読んだ。私は翻訳されたものが苦手である。読んでいる間じゅう、なんとなく靴下の上からかゆいところを掻いているような、もどかしさがある。翻訳ものでも欧米のはとくにそうだ。これは、翻訳だからというよりも、欧米の文の書き方のクセみたいなものが関係しているのだろうか。やたらに説明口調だったり、冗談めかしていう場面も日本だったら「こんなところで冗談にしたら相手怒るだろう、ふつう」みたいなところだったり。中国ものの翻訳だったらこういうことはないので、文化的なものかもしれない。

この本も、やっぱり全体としてはわかったようなわからないような、読み終わったらあんまりよく覚えていないというか… あ、でも、この本が悪いわけじゃないんですよ、あくまでも私が翻訳ものが苦手だというだけで。内容は面白かったです、かなり。

ずっと続いていた音楽シリーズもそろそろ潮時か。次は硬めの本でも読もうかなあ。

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コメント

  1. Shira より:

    こんにちは。そうそう、翻訳のうまいへたと違って、原語の癖のようなものがどうにも処理しきれないのは読んでいてだんだん参ってきますね。

    西ヨーロッパ原語によくある
    ”I don’t like this situation,” he said. ”Who takes in charge here?”
    なんてやつ。

    職場で平家物語の一節を引用したら、それを聞いた若い社員が気に入ったらしく、帰宅途中に注釈本を買ったそうです。職場では突然平家ブーム...。

    「見るべきものは見つ」
    などと言い合っています。

  2. Shira より:

    「見るべきほどのものは見つ」
    ですね。失礼しました。

    勢いで今は「五輪書」(宮本武蔵)を読んでいます。学ぶこと多し。

  3. cowley より:

    平家物語ブーム! すごい職場です。
    ところでちょっと前ですが、「日本語であそぼ」でこどもとおじいちゃんが祗園精舎の鐘の声…を暗誦してるやつ、かわいかったですね。

  4. Shira より:

    あ、それ、見てない...。残念です。

    古典愛好会(会員2人)来週から徒然草です。

    自己啓発本が花盛りですが、百五十五段などを読むと、たいていのことは昔に言われていることだなあと思いますね...。

  5. cowley より:

    古典愛好会があるんですか。高校時代は古典は得意中の得意でしたが、今やもう日本語自体があやしくなってしまってます。
    昔の人の言ってることってすごいですよね。人間ってどんどん退化してるんじゃないかと思います。

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