旅社のフロントの人が「龍門石窟はツアーに入る必要ないよ、路線バスで1元で行けるから」と教えてくれた。ツアーの申し込みも受け付けてるのに、親切だ。
駅を出て左奥から路線バス81番の終点が龍門石窟。入場料は学割で半額の40元だった。
実は洛陽のメインの目的地は少林寺で、龍門石窟はついでにというくらいのつもりだったのだが、実際にはこっちのほうがはるかによかった。鑿と金槌で岩山をこつこつ彫り上げ、これだけの仏像を作ったかと思うと、鳥肌が立つような気がした。さすがに世界遺産。機会があったら絶対に見てほしい。
帰りは81番のバスで「関林廟」まで行き、58番のバスに乗り換えて白馬寺まで行く。入場料は学割で半額の17.5元。ちょうど新年でお金を払うと鐘をつけるようになっていて、音を聞けた。つく人がヘタだからというのもあるけど、あんまりいい音じゃなかった。
お香をあげるところが何ヶ所かあるんだけど、係員がビニールパックもむかないでばんばん投げ込み、ものすごい炎をあげている。「あんなの、ありなの?」と言っていたら通りかかった毛皮のコートを着たおばちゃんがかんかんになって「お香というのはゆっくり燃やすもので、こんなに炎を上げるなんてダメだ」と言っている。私たちもうんうんとうなずいていたらおばちゃんが話しかけてきて「日本人だってちゃんと正しいお香の上げ方を知ってるのに。中国がこんなことでいいの」とエキサイトし、会話に英語が混じり出した。どうもアメリカあたりに移民した中国人じゃないだろうか。最後に「ジミー、レッツゴー」と呼んだ先を見たら、ジミーはどう見てもしょぼい中国人のおじさんだった。
白馬寺からは56番のバスで駅まで帰れる。今日は交通費は3元。
駅で帰りのきっぷを買おうとしたら、もう席がない。観光シーズンでもないしあいてるんじゃないかという淡い期待で「無座」きっぷで乗り込むと、とんでもなく混んでいた。甘かった。最初は立っていたんだけど、ついに新聞紙を敷いて連結部分に座り込むことにした。車内販売が通るたびに立たなきゃならないし、たばこを吸いに来る人はいるし、なかなかきびしいものがあった。
することもないので、近くの通路に座っているカップルがずっと顔を伏せて動かないし、荷物も持ってないので「かけおちじゃないの?」とか勝手に話を作って時間をつぶす。しかしそれも大してもたなくてものすごくつらい。中国の鉄道を満喫してしまった。
へろへろになって西安にたどりつくと、駅前の城壁がすごく印象的だった。美しいぞ、西安。まだバスの最終に間に合う時間だったので、それで大学まで帰る。同学はその足でマッサージに行った。
疲れました、すごく。
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