始まりの木

こんな本読んだ
小説だけど学術的。日本は無宗教と言われるけど、実際には多神教だと思う。だから仏教行事も神道行事もキリスト教行事も同時に暮らしの中に存在できる。とはいえ、それが信仰ではなく、消費の対象になっているとは思う。
この本は、信仰でなくていいのだと言っていて、それはとても新鮮だった。信仰でなくていい、でもなくなってはいけないと。
こういうことが強く印象に残ったのだが、登場人物のあれこれは面白いとは思わなかった。教授はここまで言動がイヤな人物だとちょっとしらけるし、千佳はまだ学者として未熟とはいえ、傍観者でありすぎる。
小説的じゃないと思ったのはそういうわけだけど、でも本としては面白かった。

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