折り返して

雨が続いている。蝦夷梅雨というんだそうだ。私が札幌に来た頃は、こんなにしとしとと降る雨はほとんど見たことがなかった。どちらかというとこういう降り方が好きなので、札幌は雨が降らないなあとよく思ったものだ。

なぜこういう雨が好きかというと、静かだから。雨の音で足音が紛れやすくなるらしく、いつもは考えないようなことが突然やってくる。

今日はふと、何ヶ月か前のことを思い出した。年齢がわりあい近い、仲のいいメンバーで飲んでいたんだけど、なぜだか「自分たち、もう折り返したよね(何を折り返したかわからない年齢の人は、この先読む必要なし!)」てな話になった。

Aさん「自分はまだまだ若い、もう一発何かやりたい」
Bさん「自分は、もう一発何かやりたいと思ったとき、これまでやったことのない新しいことをやるのは、ちょっともうキツイなあと思う」「自分が今までやってきたこの分野で、何かをやりたいという色気はまだあるんだけど」

たぶんこんなお年頃の人ならピィーンと来ると思うけど、Bさんの方がちょっと年上。何かもう一花咲かせたい、でも新しいことへのチャレンジも選択肢の中に入るのか、それを選択肢に入れるのはキビシイと思うのか、このへんが微妙なところである。

私もどっちかというと、Bさんの方ですかね。これまでにいろんなことやってきたけど、何をやるにせよ、人に「○○やってます」と偉そうに言うことを自分に許せるようになるまでには、それなりの年月とエネルギーが必要だということが身にしみている。これから新しいことをやるっていうのは、時間的に余裕もないし、もうキツイんですわ。

ただ、もう自分には新しい道はないのかと思うと、いやまだまだそんな年ではないとムキになりたいところもあり、それで今やっているこの分野でもう一花咲かせたいという気持ちにもなるわけ。もう一花ったって、何をどう咲かせるのか、皆目見当もついてないんだけどね。

な~んていう飲み会を思い出していた。雨のせいなのか、それとも、ただ単に仕事もなくヒマなだけなのか。

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