三カ国

日中韓三カ国の会議の通訳をさせていただきました。通訳は逐次で日中、中韓、韓日の3人体制、資料はすべて英語です。以前にもこういう会議の経験はあるのですが、今回は今までのものより専門的な内容で、かなり緊張しました。

事前に3人の通訳と主催者で打ち合わせをしたのですが、まず問題になったのが、参加者の名前。資料は英語なので、全員ローマ字つづりしかわかりません。漢字がなければお手上げの中国語通訳は主催者をわずらわせて名前の確認をし、韓国語通訳もとっさに読むのにラクなように、すべてハングルに書き換え。

次に役職名。すべてMr. Ms.ですむ英語とは違って、日中韓は役職名をつけずに呼ぶなんて考えられません(儒教国ですからね)。英語だけでは自国での正式な役職名はわからないので、これも主催者をわずらわせて全部確認。

これだけで結構な時間を食ってしまいました。主催者が「次からは通訳さんには漢字の情報を知らせないとダメだなあ」と言ってくださいました。わかってもらえてよかった。

次に気になったのが座る位置とマイク。結局、小規模会議で同時通訳システムもないので生声でやることになりました。私はマイクを使った通訳の経験はほとんどなく、「聞こえなければ大声」に慣れているので、とりあえずホッ。自分がしゃべりながら韓国語が同時に聞こえたら…とちょっと心配でしたが、実際には聞こえてきてもまったくわからないので雑音でしかなく、影響はなかったです。

それとは逆に、韓国の方が発言しているときは韓中と韓日の通訳が訳すので私はお休みですが、話の流れについていくために内容は聞いておかなきゃなりません。このときはさすがに日本語と中国語の両方が入ってきて、ちょっと混乱しました。日本語の方がわかりやすくて日本語ばかり聞こえるかと思ったら、そうでもなくて、耳が(頭が?)両方を追いかけようとしちゃうんです。どっちかを遮断して聞かないようにする技術も必要なことがあるんだなと思いました。

それにしてもこんな会議は何年かに1回(もしかしたら、これで最後かも)。貴重な経験でした。

 

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