中検1級―2次試験

中国語

1次の自己採点を見て、合格しているかもと思い、2次対策を始めました。

中日対策は、持っている1級過去問の音源は1次対策で全部聴いてしまったので、準1級過去問のリスニング音源で通訳練習しました。でも実際の試験の中文は準1級より難しかったです。

通訳のメモの取り方はいろいろなところで紹介されています。真っ白な紙を縦半分に分け(折るか、線を引くか)どんどん縦にメモを書いていくやりかたです。左に寄せて書き始め、右斜め下に書いていきます。文が終わったら2センチくらいあけて、また左から右斜め下に書いていきます。2センチあけるのは、文がいったん終わったことがはっきりわかるからです。メモっていると、追いつかなくて左から右斜め下へ書いて1文というルールが守れなくなる場合があるので、文が終わったら少しあけて目印にします。

何かの要素が並列されている場合は頭出しをそろえます。それから私は、たとえば「アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア」などのように、特に名詞が列挙される場合、書ききれなかったら、列挙された要素の数を書いておきます。最初の1つか2つ書けていて、全部でいくつあったかがわかると、あとで再現するときにけっこう全部思い出せるのです。

1段落が長かった場合も、文がいくつあったか、いくつの文で再現すればいいかを書いたり覚えたりしておくと、迷子になったときの道しるべになるのでよくやります。

日中は、同時通訳者の山下さんのサイトで通訳練習の動画があったのでそれをやりました。話題にバラエティがないなと思ったのですが、時間がなくて通訳に慣れるのが何より優先だったので、やったのはこれだけです。でも毎日やっていると、余裕が出てきて、聴いてメモを取りながら「この構文で訳そう」と同時に考えることができるようになってきました。最終的には、日中訳のほうが自信がありました。

本番の前に、ヘッドフォンにするか、イヤホンにするか、有線にするか、無線にするか、あれこれ試した結果、外付けスピーカーで聴くことにしました。耳につけるものだと、聴き取りにくかったり、ずれたりしたときにそっちに神経を使ってしまうのがイヤだと思ったからです。音質のいい外付けスピーカーで、音が割れないところまで大きな音量にしましたが、ストレスがなく、私の場合はそれが正解でした。

前の日までに試してはいたのですが、当日、Zoomの接続が心配で20分くらい前に1回つないでみたところ、先生が出てきて「まだ入らないでください」と言われてしまいました。前の方の試験を邪魔する可能性があるので、指定どおり、5分前につなぐようにした方がいいです。

始まると、最初に自己紹介をしてくださいと言われました。2次試験を受けた方のレポートでは皆さん、自己紹介はなかったとのことだったのですが、あることもありますね。私は中国人に会って自己紹介する場面が多いので、あわてることはなかったです。名前と住んでいるところと職業を言ってすぐ終わりました。

ところが、です。試験はもうめちゃくちに緊張しました。中日では、最初に何の話題かをつかもうと思っていたのですが、出だしが聴きとれたところでホッとしたのか何なのか、そこから先が全然わからない。まずいと思ったら手が震え、メモもまったくとれませんでした。

では訳してくださいと言われ、最初の1文がもう訳せない。「ではもう1回読みますね」と言われた時、「あ、落ちたな」と思いました。それで開き直ったというか、もうメモを取るのをやめました。とにかく集中して聴いて覚えることにしたのです。結果としてそれがよかった。そこから先はなんとか訳すことができました。

たぶん、私は中国語の聴き取り能力が低いのでしょう。だから聴いて理解しながらメモを取ることができない。メモを取っているとそっちに能力を取られてしまい、聴いて理解するという、本来重要な部分ができなくなってしまう。日本語はある程度聴き流していても理解できるのでメモの余裕も、聴きながら最終的な中国語のとっかかりを考える余裕もあるということだと思います。

事前対策をして、日中の方に自信があったのは、結局は聴き取り能力の問題だったと今は思います。日中訳はあまりあわてることも、言い直すこともなく、全部言い切ることができました。

全体を思い出してみるとけっこうたどたどしく、考え考え訳していたと思うのですが、結果として合格したので、とにかくくらいついて頭に浮かんだものを口に出していくのがいいと思います。ちゃんと文にならないからと自分にブレーキをかけると、たぶん絶句してしまいます。

聴いて覚えるのは、通訳訓練をしていた時、まず日本語を聴いて日本語で再現できる練習をするのがいいと言われてやっていたことがあります。教材に使ったのはNHKの「時論公論」です。言いよどみや繰り返しなどがないので、練習にはいいと思います。内容が難しいのですが、録画しておいて、ついていけそうな内容の回で練習しました。メモを取りながら1分とか2分とか、ある程度のかたまりを聴き、できるだけ再現するのです。日本語を聴いて日本語で言うので負荷は高くないですが、短期記憶能力をつけるにはいい練習だったと思います。

私は、以前は通訳者をやっていたとはいえ、すでに翻訳オンリーにして数年たっており、完全にさびついていました。それに、私がやっていたのは会議通訳のような厳密な正確さを求められるものではなかったので、試験の方がはるかに難しかったです。

試験ではまず1次を突破しなきゃならなくて、どうしてもそちらに全力を傾けることになってしまいますが、最終的に合格をめざすなら、余裕のある時期に通訳練習を取り入れておくのがよかったと思いました。2次試験は翌年チャンスがありますが、2年目はもっとプレッシャーがかかると思うので、一気に合格するつもりで2次までひっくるめて対策するのが理想的ではあります。

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