翻訳について発表します…発表準備のやり方

近々、所属している而立会(日中翻訳活動推進協会)の大会があります。そこで発表させていただくことになりました。

内容は、迷ったのですが、コーディネーターさんの勧めもあって、これまでやった翻訳業務のエピソードを話すことにしました。

私は翻訳を結構長くやっているのですが、「専門分野」を持っていません。仕事を始めるとき、専門分野を確立するために、戦略的にトライアルはその分野だけ受けるとか、他の分野の仕事は断るとかしていればよかったのかもしれませんが、最初からいろんな分野の仕事がバラバラと入ってきて、どの分野にするか狙いを絞りきれないうちにずるずる来てしまいました。いつまでも決断できずにひきずるのは性格なのかもしれませんが。

そんなわけで、どこにでも出没し、なんでも引き受ける「野良翻訳者」として、これまでやったさまざまな仕事についてお話しすれば、これからプロになろうかなと考えている方の参考になるかも、と都合良く考えて決めました。

簡単なパワポも作成中。講義というか講演というか、たくさんの方に話をする機会はたま~にあって、だいたい同じように準備します。

1)話すことを思いつくまま、項目箇条書きの形で書き出す。それを時間をおいて何回か見直し、展開を考えつつ、順番を入れ替えたり、項目を増やしたり減らしたり、変えたりして決めていく。

2)パワポづくり。項目が決まったらすぐにパワポを作る。パワポに文や画像や映像を入れれば、そのコンテンツ以外のことは話さないことになるので、自動的に話す内容が決まってくる。おしゃべり原稿は書かないけど、内容が話しながら変わったりはしない。作りながら、また項目を増やしたり減らしたり、変えたりする。

3)だいたいできたところで、スライドショーで確認。文や画像・映像が適切か(話が適切かと同義)、アニメーションの効果はどうか、時間内に収まるかなどを頭の中でざくっとシミュレーションする。

4)ちまちまと手直し→シミュレーション→手直し…ときどき寝かせる…というのを数回。そうすると頭の中のストーリーが固まってくるので、当日はそれに沿ってしゃべる。

5)準備にかける時間は、特に決まっていない。今回は「よしやるか」と思ってから当日まで、だいたい3週間くらいで、割と時間をかけた方。

実際に話すときは、アドリブでいろんなことを言います。自分としては、パワポがきちんとあり、次に何を話すか決まっていて、確実に本題に戻れるという安心感があるから、くだらない小話を入れられるんですね。

さて、パワポはほぼ完成しました。前々日くらいにもう1回見直して、あとは本番です。

通訳翻訳フォーラム2020が開催されます

日本会議通訳者協会が8月にオンラインでフォーラムを開きます。

この協会、「会議通訳者」とついているので縁がない気がしていたのですが、今回のフォーラムの内容を見ると中国語通訳や翻訳についての話題もあり、広く通訳・翻訳全般が取り上げられています。

オンサイトのフォーラムだと敷居が高くて、たぶん行かなかったと思いますが、オンラインならば参加しやすい。さっそく申し込みました。6月20日までなら早期割引があります。

顔を合わせなければできないことがあって、顔を合わせるメリットってあると思いますが、オンラインにもオンラインなりのメリットがあります。それを一番享受するのは私のような通訳・翻訳業界の末端にいる人間や、地方の人。私も地方にいたのでわかります。地方からの参加者、きっと多いと思う。

今後もずっと、とは言いませんが、ときどきオンラインでやっていただけるとありがたいです。

サイトを見直したら初心を思い出しました

緊急事態宣言が解除されました。

外出自粛要請が出て、エージェント(と大元のクライアント)がリモートワークになり、仕事が減り始めたときは、「時間ができた!」と真っ先に思いました。

在宅で翻訳者をやっていると、自由で時間的にゆとりがありそうに思われますが、案外そんなことはないです。時間の使い方が下手なのかもしれないんですが、やっぱりいい翻訳にしたいので、あったらあっただけ時間をかけちゃいますしね。

せっかくだからこれを機に、まとまったことをしたいと思ったんですが、たいして何もできませんでした。

根本的な中国語を読み解く力を上げたいということに関しては、ひととおり漢文の復習ができたくらい。でも一応1冊テキストをやり上げたので、達成感はあります。

これまで翻訳した資料の整理は少しできました。Tradosを使うようになったので、これは引き続き時間をみてはやっていきます。

それから、オンラインでwordpressの講座を受けて、サイトの記事をだいぶ整理しました。整理しながら過去の投稿記事をいくつか読み返したんですが、以前はどんな気持ちで中国語や仕事に向かい合っていたのかを思い出せました。

初心などというと照れくさいですが、昔は必死でしたね。

中国語と関係のない、まったく客観的な立場の人にサイトを見てもらって意見を聞くことで、サイトに書いてあることを自分も客観的にみることができたんだと思います。これは忙しい時期には絶対できなかったことなので、もしかしたら自粛期間中の1番大きな収穫だったかもしれません。

翻訳地獄へようこそ

翻訳地獄へようこそ
翻訳地獄へようこそ
宮脇 孝雄 (著)


おもしろかった。というより、勉強になった。誤訳やまずい翻訳をしてしまうときは、たいていもう一歩の踏み込みが足りない、文化の知識が足りないというのは中国語訳も同じ。ただ、自分が訳してると、これ、変じゃない?と立ち止まれないのも事実。感性なのか、経験なのか。
それから、英語翻訳では参考書が豊富なのはうらやましい。The London EncyclopaediaとかWatching the Englishとか、中国語でもこんな本があったらなあと思う。

トライアル現場主義!―売れる翻訳者へのショートカット

英語の本だからとこれまで読まなかったけど、参考になるのではと思い直して読んでみた。読んでよかった。
一定のレベルの翻訳ができるところから、正確な翻訳、うまい翻訳、いい翻訳の区別がつくところまでにはやっぱり距離があると思う。正確にさえ訳せればいい翻訳と、いい翻訳が求められるのとでは違う。
勉強になった。