英国王のスピーチ

市民アカデミーで君主制についての講義を受けたときに勧められた映画。中国出張の帰りのフライトで見たんだけど、新元号が決まって、君主つながりで思い出したので書いてみた。

すごくよかった。正直、行きのボヘミアン・ラプソディよりよかった。

ドラマ自体はジョージ6世が吃音を克服するストーリーなんだけど、実際にはジョージ6世が王という特別な存在になることを受け入れていく過程。逆に言えば、ライオネル・ローグが吃音治療を通して、それを受け入れさせていく過程だ。ライオネルは友人として平等な立場で治療に当たっているけど、本当は最初からバーティを王として扱っていたのだと思う。

スピーチは感動した。講義で「旧体制」として位置づけられがちな君主制が今も残る理由は何か、その(今日の)意義は何かを検討したんだけど、その知識があって見たから余計なのかもしれない。

1つだけ、映画の誇張なのかもしれないけど、エドワード8世があまりにも典型的で、そこはちょっと不満かな。

ボヘミアン・ラプソディ

超・超 話題作。劇場へ行こうかと思いつつ、ぐずぐずしてたけど、中国出張のフライトで見られた(ラッキー)。

天才は怖い。人は未知のもの、理解できないものを恐れるものだと思う。その意味で、フレディ・マーキュリーを怖いと思って見た。

私は洋楽ファンでもなく、積極的に聴いたわけではないけど、どの歌も全部知っていた。クイーンはそれだけの存在だったのだ。

 

ビブリア古書堂の事件手帖

年に1度の邦画鑑賞…というわけでもないけど、ダンナが黒木華をお気に入りで、見に行った。

テレビの剛力ちゃんのイメージが意外にも強くて、最初は黒木華がわざとらしい気がしたけど、だんだん慣れてきた。大輔くんは、私は野村周平のほうがいいかな。って、テレビとの比較ばかりしてしまった。

でも、テレビも映画も原作のよさを完全に出せてないのは同じ。栞子さんが違うんだよねえ。その時点、でもうアウトだと思う。

大輔のおばあちゃんの話がふくらませてあって、映画としては完結してるなあという印象。東出昌大が色気あって、何の役にもたたない文学にかぶれるダメさ加減がよく出てました。

私がこのシリーズで一番気に入ってるキャラは、実は妹の文香なんだよね~。とにかく健康的。ほかの登場人物が1人残らず病んでるので、ひときわかわいいです。

愛を読むひと

ブルガリアに行く飛行機の中で、Amazonプライムビデオで。

美しい映画だった。久しぶりにもう1度見たいと思う映画だった。

ストーリーテラーはマイケルなんだけど、主人公は明らかにハンナだった。ハンナは最初から最後まで謎だらけだ。ハンナは自分が何を思っているか、まったく語らないから、想像するしかない。

彼女は夢の世界を生きていたのだと思う。マイケルとの恋愛も、ナチス親衛隊も、夢の世界のできごと。それを可能にしていたのがなんと「字が読めない」ことだった。

だから、字が読めるようになったときに、現実に絶望したのかもしれない。マイケルとの恋愛が異常だったこと、ナチスが何をやって、その中で自分が何をしたのかという現実。マイケルもその現実に絶望したんだろう。

ハンナはマイケルを愛していたんだと思う。当時はマイケルがハンナを追いかけていて、ハンナの心はわからなかったけど。だから、現実の自分に、マイケルとの関係に耐えられなくなったんだと思う。

ハンナとは誰だったのか。映画だけではわからなかったところを知りたいので、原作も読んでみようと思う。

草原の河

岩波ホール「草原の河」

こういう淡々とした映画、大好き。以前見た「モンゴリアンピンポン」もすごくよかったなあ。草原大好きなのかな。

なんと言ってもヤンチェン・ラモが可愛くて、本当に演技なのか、ドキュメンタリーなのかわからなくなる。特に目がいい。強い目だ。

でもイチオシはお父さん。奥さんがお母さんに、ヤンチェン・ラモが恋人に見えてくる、この幼さはなんだろう。だけどある意味ですごく色っぽいというか、セクシーというか、目が離せない魅力がある。都会で生きる男の人とは違う力強さ。

ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿



「ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿」オフィシャルサイト

淡々としたドキュメンタリー。おもしろかったけど、スクリーンで見るほどではないかなあ。ドキュメンタリーそのものはテレビで十分という気がした。

とはいえ、カラスやドミンゴの声のすごさ! あと、聞いたことがなかったけどミレッラ・フレーニも素晴らしかった。やっぱりこの音響は劇場ならではですね。

湾生回家

東京へ行ったついでに見てきた。

「湾生回家」オフィシャルサイト

友人の間では絶賛されていて、「涙がとまらなかった」といった感想もあったけど、正直そこまでではなかったかな。

戦争に運命を左右される人はたくさんいるけど、湾生の人たちはなつかしい地にまた行くことができるし、なつかしい人に会うこともできる。まだ恵まれている方だ。もちろん、戦争によって変えられてしまった自分の人生にはくやしさや悲しさやいろんな思いがあって、それは恵まれているからといって軽くなるわけではないけど。

強いて言えば、やっぱり映画の作り方かなあ…。お涙頂戴とは言わないまでも、「泣くよね」と想定した映画のように感じられる。ちょっと重い。

あと「ふるさと」は…。本人たちにとって大切な歌で、それが事実だということはわかるけど、この歌はあまりにも使い古されてしまっていて、すれた日本人(私)は白けてしまうんだよね。

そんなわけで、私にはいま一つだった。