第三の嘘

こんな本読んだ
『悪童日記』『ふたりの証拠』と読み進めてきて、何らかの種明かしがあるんじゃないかと思うと、さにあらず。
もしかしたら、話のつじつまが合っているという意味では、最初の『悪童日記』が一番つじつまが合っていたのかもしれない。かといって、この三部作、とくにこの『第三の嘘』が支離滅裂というわけではない。
結局のところ、この三部作は兄弟、両親、ふるさと、母語、愛した人といった何よりも離れがたい人やものからひきちぎられるように離れざるを得なかった痛みを書き続けているのだと思う。
最後に強く残ったのは、生きることは、どうしようもなく、別れることなのだということだった。
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