中古音

唐詩勉強会の予習をしようと、いろんな本やサイトを見ているうちに、やっぱり中古音について勉強したくなってきました。ほんとに入口だけでいいんだけど…。大学院時代に使った音韻学の本は、残念ながら現代中国語に関するものばかり。当時は中古音なんて興味なかったからなあ。

何かいい本はないかと探していたら、愛知県立大学の「古代文字資料館」というサイトに、中古音を勉強するための資料がありました!

音韻学入門-中古音篇-
漢語音韻学の難しさ -『音韻学入門』前書き-

これ、練習問題をやりながら理解を進めていく形式になっていて、ほんと、わかりやすい。そして、楽しい。オススメです。

このテキストをやるためには『広韻』と『韻鏡』を用意する必要があります。資料の中で勧めているのは台湾の芸文印書館で出版されたものでしたが、私は中国のサイトからpdfを入手してしまいました(原本の著作権が切れているのかどうか確認できないので、リンクを張るのは控えます)。ただしこれは、切韻残巻による修正がなされていない本みたいなので、使うには注意が必要。もし台湾に行く機会があったら芸文印書館のものを手に入れたいです。

練習問題とは別に、中古音についてざっくり説明した本がないか探しました。『中国文化叢書 1 言語』の中の「中古漢語の音韻」や『中国語音韻論―その歴史的研究』が定番テキストだそうですが、図書館で探すのも難しそう(閉架書庫でひっそり眠ってそう)。でも、もっと手が届きやすい本があったのです。

中国語概論
中国語概論
藤堂 明保 (著), 相原 茂 (著)


後半に「歴史的音韻論」として中古音と上古音をそれぞれ章立てし、コンパクトにまとまっています。近くの図書館の開架ですぐに見つかりましたし、大きな書店ならば今でも手に入ります。

私には、これでもう十分。大満足です。唐詩からちょっとずれてますが、そちらはまた今後のお楽しみということで。

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2019-2020

コメント

  1. mura より:

    藤堂先生の「中国語概論」、たぶん実家の屋根裏にあります。何を習ったのかさっぱり覚えてませんが、音韻学懐かしいです~

  2. mura より:

    藤堂先生の中国語概論、懐かしいです。実家のどこかに眠っています。今は亡き恩師も音韻の話をするときはとても楽しそうでした。話の内容は覚えてませんが、奥の深い世界ですね。

    • cowley cowley より:

      音韻って、はまりますね~。変わってるかな?
      大学院時代、中国から来た音韻学の先生が藤堂先生を絶賛していました。中国が政治で学問をストップさせていた時代に、日本の学者が中国の研究を進めていたのだというお話に、胸を衝かれました。

タイトルとURLをコピーしました