ということで、《菊豆》見てきました。
正直、思ったほどよくはなかったかなあ。おどろおどろしいというよりは、凄惨でしたね。
あまり高く評価していないのは、どの登場人物も好きになれなかったからです。巩俐もなんか、平凡だった。だいたいどんな映画でも好きなキャラっているものなんですけど、この作品はだめでしたね。
中国人って、結局どこまでいっても「家」から逃れられないのね。
つきつめれば、あの因業DVじじいが全部悪いんじゃない。
天青は優柔不断に見えるけど、この設定では一番賢い選択をしてる。逃げれば必ず見つかって殺されるよね。
菊豆と天青が惹かれあう必然性がいま一つわからないなあ。お手軽といえばお手軽。
その割には、じじいが死んで、とことん追い詰められてるのに一緒にいようとする。純粋というよりは腐れ縁というか、不思議な関係ではある。
当然のことながら、天白は象徴的な存在。「家」の呪縛を離れるには、これくらい悪魔じゃないとできないってこと。
なーんてことをつらつら考えながら見ていました。全然没入してないですね。
画面の音に合わせて振動したり、直接音が聞こえる拡張音響システムの椅子で、予告編のときには酔いそうなくらいがんがん来ていましたが、本編ではぴくりともせず。まあ、それはそうだよね。
というわけで、张艺谋2連発は終了です。
映画館で見るのはやっぱり楽しい。次に見たい作品も見つけたので、また行こうと思います。
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