午夜北平

こんな本読んだ
著者 : 〔英〕保罗・法兰奇,兰莹/译
社会科学文献出版社
発売日 : 2019-03
1937年に北平(北京)で起きた殺人事件。20歳になる元英国領事の娘が惨殺体で発見され、前半は中国とイギリスの警察が、後半は被害者の父親が犯人を追う。しかし、事件の起こった「悪土」という場所、中・英当局、そしてやがて起きる日中戦争がその行く手をはばむ。
ほとんど埋もれていた実際に起こった殺人事件を、膨大な調査をして小説の形にした作品である。
北京空港の搭乗口前の書店で、何気なく買った本。ものすごく面白かった。事件の怪奇さ、登場人物、国際情勢、時代、場所。何もかもがからまりあっている。
事件の起こった場所は今の崇文門近く。知っている場所なので、あのあたりかな…などと思い浮かべながら読んで、それも楽しかった。
あと、翻訳がいい。日本語版「真夜中の北京」は翻訳がよくないという評判があるけど(そもそも北京じゃなくて北平だよ)、中国語は綿密に調査されているし、いい文章だと思う。
2冊目にスピンオフとでも言うべきエピソード集がついてるんだけど、こっちは本編ほどおもしろくはなかった。
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