ソロモンの偽証 第Ⅲ部 法廷

こんな本読んだ
想像していたより、期待していたより緻密で迫力のある法廷だった。誰もが責を果たしたという印象。
第Ⅱ部までで子どもが子どもなりに持つ知性や勇気を描いているのだと思ったけど、第Ⅲ部まで読んで、全編を通して子どもたちを取り巻くどうすることもできない現実が冷酷に描かれていたことに気づいた。
いじめ、厭世観、親ガチャ、形骸化した教育機関、正義と嘯くマスメディア…そしてそれに対する言い訳も慰めも示されない。
それに立ち向かうのは子どもたち自身の知性と勇気なのだ。そして宮部みゆきはそれを信じているのだろう。

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