最近、中国語が荒れているなあと感じています。
翻訳業務で日々中国語には触れているんですが、仕事の内容は90%以上が産業技術で、専門用語と内容の難しさを除けば、文自体は割とシンプルな用語(硬い決まった動詞)を使ってシンプルな構文(何が何を何した)で書かれているので、文学的な中国語とは無縁なのです。
実は今日、翻訳とは関係ないところで翘企という単語にぶつかりました。前後関係からも意味はわかったのですが、念のため辞書(愛知大学の中日大辞典)を引いてみると、「切に待ち望む」という訳と共に例文が出ていました。
久疏清诲翘企良深
久しくご教誨の機会を得ず尊顔を拝し度く切望しております.
あああなんて美しい…うっとり…
もちろん〈牘〉がついております。尺牘です!
このブログでも前々からちょくちょく「尺牘大好き、勉強したい」と言ってるんですが、まだ勉強始められていません。このままだと人生終わっちゃうわ。
せめてもの罪滅ぼし(?)に、先日もらった日中友好手帳の今日の日付のところに、この例文を書いておきました。
この手帳、もらったはいいけど、使い道がないなあと思っていたんですが、美しい尺牘の表現を見つけて書いておくことにします。荒れた中国語にわずかでも潤いを与えることができればいいなあ。
jacqueline macouによるPixabayからの画像
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